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ペアレント・トレーニング:好ましくない行動と無視

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■ 連載:好ましくない行動と無視
■ 特集:子どもの困りに関するイベントの紹介・その2
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■ 連載:ペアレント・トレーニングの活かし方
(第3回)好ましくない行動と無視
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ほめることが上手くいくと好ましい行動が増えてきます。それは、好ましい行動をほめたり、喜んだりしてもらえることで、子どもは頑張ろうと思うことができるからです。こうした子どもの行動を受け入れてほめたり、喜んだりすることで反応を示すことが「注目」です。ほめる喜ぶことは肯定的な行為なので、この注目を「肯定的な注目」といいます。それに対して、叱る、怒る、怒鳴る、非難するなど、子どもを否定的に反応することを「否定的な注目」といいます。

普段、できていて当たり前のことや、しなければならないことに対して、子どもをほめることはなく、当たり前の行動だからと反応がない場合が多くあります。すると子どもは、その当たり前の行動が好ましい行動ということに気が付くことができません。ですから、その行動とは反対に、親の気を引こうとして好ましくない行動が増えてくるのです。こうした『好ましくない行動』が出てきた際の対応をマスターすることで、子どものより好ましい行動を引き出すことができるのです。

【好ましくない行動への対応】
好ましい行動は、ほめることの肯定的な注目が効果となりますが、好ましくない行動には注目をしないようにします。つまり、反応しないようにするのです。好ましくない行動をしても注目されない、メリットかないとわかると、その好ましくない行動をやめるようになります。反応しないということは、無視をするということでもありますが、冷たくするということではありません。あくまでも目的は、好ましくない行動に反応しないということです。そして、その結果、子どもが好ましくない行動をやめることになります。好ましくない行動をやめることは好ましい行動ですから、好ましくない行動をやめた際にはしっかりほめてあげてください。しっかりほめることができてこそ、これらの対応は効果を発揮することができるのです。

[ここでのポイント]
・子どもを無視するのではなく、行動を無視する
・好ましくない行動をやめたら、すぐに「ほめる」

【反応しないとは】
一度反応しないと決めたら、最後まで気持ちをつらぬいてください。子どもたちは自分に注意を向けさせようと、一時的にその行動をエスカレートさせます。ここで反応してしまうことは、かえってその好ましくない行動を増やすことになります。例えば、お菓子がほしいと泣く子どもの行動があったとします、反応せず見て見ぬふりをすると、子どもは振り向いてもらおうと更に泣き叫びます。ここで反応してしまうと、子どもは、ここまで泣けば振り向いてくれるのだと学習します。次にまた同じ行動に反応しなかったとしても、泣き叫んでいれば見てくれるようになると思い、更にエスカレートさせるのです。

反応しないということは、平然としているということです。イライラを顔に出したり、眉をひそめたり、ため息をついたりすることは、好ましくない行動に反応しているということになります。

[ここでのポイント]
・徹底しない無視は、かえって好ましくない行動を増やす
・表情を抑えて、行動を無視する

【アクションプラン】
好ましくない行動に反応しないようにしていても、つい怒っている気持ちを表してしまうものです。そういった感情を上手くコントロールできるようにするために、予め計画を立てて、どの行動に反応しないか、いつほめるのか、計画を立てておきます。

・特に改善したい行動、減らしたい行動をリストアップします
・いつ、どこで、その行動が起きるのか、どんな行動に変えたいか書き出します
・その行動に反応しないと、どんなことが起きるか予想をしておきます
・反応しない間、感情をコントロールする方法を考えておきます(家事に集中する、本を読むなど)
・その行動をやめたとき、代わりにとってほしい行動のほめ方や行動を考えておきます
・どうしてもその行動をやめないとき、何をするか考えておきます(具体的に何をすべきか伝える、提案する、話題を変えるなど好ましくない行動とは別のものに注目をする)

【「ほめる」は「反応しない」を有効にする】
反応しないことで子どもの行動改善を図ることが目的ですが、反応しないばかりでは、子どもは何をしたらよいのか困ってしまいます。反応しないことに集中せず、ほめるタイミングを待つことに重点をおきます。ほめることで反応しないことの理由がはっきりします、好ましい行動を待っているという態度は、結果的には子どもを安心させるのです。また、子どもによっては、予め好ましくない行動に反応しないことを宣言しておくこともよいでしょう。

【有効ではないとき】
反応しない態度が有効に働かない時には、その行動を見直してみましょう。子どもが幼いなら、まだ行動が身についていないことも考えられます、その場合には行動を教えることから始めなくてはなりません。また、何かにこだわっている行動や、テレビやゲームのように無視されても続けられる行動の場合、そうならないようにする事前の工夫や、それをしない代わりにする、好ましい行動を伝えておくとよいでしょう。

子どもは、自分にとってメリットになることに対して行動するのです。子どもの目線になって、どうしたらどうなるのかを探求してみると、新しい発見があるかもしれません。

柳下記子
視覚発達支援センター 学習支援室室長

 

■ 特集:子どもの困りに関するイベントの紹介・その2
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前回は年内に開かれるイベントを紹介しました。今回からは来年の計画をお知らせし、参考にしていただきたいと思います。

◯日本LD学会 第25回横浜大会
発達障害に関連するイベントで最大規模のものです。他の学会が研究者や医師、専門士が多いのに対して、教育関係者が多数参加しています。また、全国LD親の会とは密接な関係があり、保護者もかなりの数が参加しています。
こういった事情から参加希望者が極めて多いため、大会参加だけでなく、宿泊場所の確保が難しくなる場合もあります。早めに計画を立てられることをお勧めします。

2016年は11月19日(土)20日(日)にパシフィコ横浜で開かれます。最寄り駅は地下鉄「みなとみらい」で、JR「桜木町」駅からも動く歩道を使って15分程度で行くことができます。余裕のある方は、会場に隣接するヨコハマグランド・インターコンチネンタルホテルや横浜ロイヤルパークホテルがありますし、みなとみらい線及び直通運転の東急東横線沿線にはさまざまな用途に適したホテルが選べます。

大会で行われる講演等の内容の充実は、昨年3回連続してメルマガに掲載したレポートでご確認いただけると思います。

2014年12月12日号 DSM-5における発達障害
(バックナンバーはこちら>>

2014年12月26日号 生涯を見据えた ESSENCE という考え方
(バックナンバーはこちら>>
2015年1月9日号 ワーキングメモリーと認知の構え
(バックナンバーはこちら>>

大会の他にも、シンポジウムや各種セミナーが開かれますので、学会ホームページをときどきご覧になるとよいと思います。繰り返しになりますが、参加者希望者が多いため、早めに予約されることをお勧めします。例えば、今年12月5日(土)に、東京・日野市の明星大学で開催される公開シンポジウム「発達障害のある大学生の就労支援の現状とこれから−発達障害学生の最新就職事情」は、10月23日に定員400名に達して、締め切りになっています。

※日本LD学会(ホームページはこちら>>

◯都道府県自閉症協会 各種イベント
自閉症協会は、日本自閉症協会−都道府県自閉症協会−各地域自閉症協会と全国に組織があります。学会というよりは保護者と、医師を中心とする関係者が自閉症児者支援の活動を様々に展開しているように思われます。

日本自閉症協会主催による全国大会は2年に一度、開催されており、昨年第23回大会が山形県で行われました。筆者は都合で参加できず、まだ来年開かれる第24回大会がどこで行われるか把握しておりませんので、分かり次第お知らせします。

皆様にお勧めしたいのは、都道府県レベルあるいはその分科会的な性質をもつ地域自閉症協会のイベントです。筆者は自宅が町田市ですので、東京都自閉症協会に所属しておりますので、その例をご紹介します。

毎年、多数の参加型イベントが実施されており、その中でも特筆したいのが充実したセミナーです。著名かつユニークな識見をもつ医師や研究者、実践者を講師として有用なセミナーが年に数回、行われています。協会会員は無料、一般は500円程度という参加費も魅力的です。多数参加させていただいた中でも、ここで初めて知った篁一誠先生のレポートを紹介しておきます。

◯自閉症の人への支援:生活場面のデザイン 江東区
2014年5月2日号 その1 (バックナンバーはこちら>>
2014年5月16日号 その2 (バックナンバーはこちら>>

◯自閉症児に教える時に配慮すること 2013年10月28日 吉祥寺
2013年11月8日号 その1 (バックナンバーはこちら>>
2013年11月22日号 その2 (バックナンバーはこちら>>
2013年12月6日号 その3 (バックナンバーはこちら>>

篁先生以外にも、平雅夫先生「自閉症のミカタ」2014年6月、四家達彦先生「てんかんと自閉症とお薬」2013年6月など、感銘を受けた講演が多数ありました。

前述のように、会員にならなくてもイベントに参加できます。他の道府県の方も、地元の自閉症協会のホームページを調べられてはいかがでしょうか?

※東京都自閉症協会 (ホームページはこちら>>
※日本自閉症協会 (ホームページはこちら>>

(五藤博義)

 

■ あとがき
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これまで訪問してのご説明はしてきませんでしたが、首都圏の施設、自治体、学校に限り「リアルタイムアセスメント・ベースの環境支援」を中心にしたレデックス製品のご説明に訪問することにしました。もし、ご希望の方がいらっしゃいましたら、あるいは、通われている施設や学校に紹介したいという方がいらっしゃいましたら、五藤までお知らせください。当面、年内に限って、対応させていただこうと思います。

次回メルマガは、11月27日(金)です。